후리가나로 읽는 일본 고전
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おおおかえちぜん
大岡越前
吉川 英治
吉川 英治의 大岡越前(おおおかえちぜん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 218,436자 · 437화면
ついに、やられましたな」
楽翁は、坐るとすぐ、そういった。越前守は、茶をたてて、彼にもすすめた。
「……お蔭で、まずすこし、目鼻がつきかけました。御老人にも、お心を煩わさせたが」
「何といおうか、申す言葉もおざらぬ」
楽翁は、憮然として、相手の面を見つめた。しかし、もう何をいっても、後のまつりだと、諦めたように、茶わんを静かに戻して、
「ときに、きょうお伺いしたのは、赤坂のおやしきの方のことじゃが」
「や。何か、留守の家族どもが、だいぶお世話になっておるとのことですが」
「それはかまわんが、越前どの。御内室の病状が、ここ二、三日、とてもお悪い。……御危篤というてもよいほどお悪い。いちど、御帰邸になって上げてはどうかの」
「縫が……」と、さすがに、越前守も、胸の傷む面持ちを見せた――「縫が、そのように、重体ですか」
「ずっと、園子さまと御一緒に薬湯をさしあげておき、折々、お見舞いしても、さしたる御容体にも見えなかったが……急に大熱を発しられたので、家人に訊いてみると、殿の御一身にも関る事件ということを、誰からかお聞きになり、夜毎、水垢離などして、神信心されておられたそうな。