후리가나로 읽는 일본 고전
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だいぼさつとうげ
大菩薩峠1
中里 介山
中里 介山의 大菩薩峠1(だいぼさつとうげ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 200,314자 · 398화면
十七
十七
ところへ、田原本の方から早足に歩いてくる旅人。それは裏宿の七兵衛であったが、摺れちがって竜之助の方で、それと気のつかなかったのは無理もないが、七兵衛の方で竜之助に気のつかなかったのは、竜之助が小荷駄の馬の蔭に見えがくれであったのと、一つには無腰であったから、刀を差して歩く人のみをめざした七兵衛の眼を外れたものと見えます。
八木の宿へ入った七兵衛が、何心なく寄り込んだは偶然にもかの女夫餅。
「御免よ」
「はい、おいでなさいまし」
七兵衛が腰をかけたのは、竜之助が置いて行った刀の直ぐ近い所でした。
「ここに怖かないものがある」
七兵衛は饅頭を食いながら、さきほど竜之助が置いて行った刀を少し横の方に避けると、亭主は、
「お客様、その刀をお買いなすって下さいませぬか」
「わしに買えと言わしゃるか」
「へえ、たった今、食い逃げの抵当に取った代物でござります」
「なるほど」
七兵衛は、手をのばして刀をこっちへ引き寄せる。七兵衛もちょっとした刀の鑑定ぐらいはできる男であったから、
「拝見してもよいかな」
「へえ、御遠慮なく」
「なるほど」
七兵衛はこの刀を抜いて、しばらく眺めていましたが、