일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ならしげざっぴつ

小出楢重随筆集

小出 楢重

小出 楢重의 小出楢重随筆集(ならしげざっぴつ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 334,351자 · 657화면

아오조라 문고

するとM君はなるほどそれもそうですなと同感して、すぐ帰ってしまいました。それくらいよくものの判った人格者であります。

それからM君は中之島公園のベンチへ腰かけて、もっと自分の趣味と自力でやれる公明正大な商売はないかと考えたのでした。数日の後彼はテンプラ屋を決心しました。テンプラは彼の好物でもあるし資本もあまりかからない関係からかも知れません。

しかし妻君は大変反対しました。妻君の心には芸術がありませんから、亭主のテンプラ屋は駄目だという計算が直ちにつくものとみえます。必ずたちまちにして棒折ると予言しました。M君はどうあっても成功してみせると申しました。やるなら勝手にやれということになったのであります。

資本金二百円のテンプラの出し店が、ある場末の町角で始まったのでした。もちろん狭い店だけ借りたことですから、M君は毎朝ここへ一人で通うのであります。不幸なことに妻君は元来怒っていますから、決して手伝わない上、昼めしの弁当さえ彼のために運んでやらないのでした。これは少しひどいと思います。

ところでちょっと売れたのは最初の一日だけで次の日から揚げたテンプラは積まれたまま冷めて行くのでありました。