일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ならしげざっぴつ

小出楢重随筆集

小出 楢重

小出 楢重의 小出楢重随筆集(ならしげざっぴつ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 334,351자 · 657화면

아오조라 문고

何故女鹿が怖ろしいかというと彼女は大切の赤ん坊を連れているからである。いやに神経を尖らせて注意深く周囲を眺めながら、多少足を踏ん張る如く力強く歩いている彼女は、大概子供を連れているか、あるいは近くの木の根や草むらに幼児を隠している。そして強そうな大人に対してはあまり向かってこないが女、子供、子守、老婆、幼児に対してはまったく威力を持つ。彼女は不意に背後からその両足を高く挙げてわれわれの肩を打つのだが、大概のものは一度で倒れてしまう。私は散々その足蹴にされている女や子供を見た。奈良公園の車夫どもは長い竿を持って彼らを追うのだが、もし誰も救うものがいなかったなら、半死半生の目にあうかも知れない。

鹿はしばらく倒れたものを眺めていて決して去らない。逃げようとして起き上がると再び足で踏むのだがその堅い足はまったく金槌位の痛さはあるだろう。そんな場合、死んだ真似をしてしばらく寝ているに限る。すると鹿は強いギャロップ勇ましく悠々と引き上げて行く。

五、六月、青葉の頃には日に何回となく私は人の悲鳴を聞いたことさえある。ある時は家族づれのうち老婆がやられた。老婆は倒れながら自分の腹の下へ孫を隠した。