후리가나로 읽는 일본 고전
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ならしげざっぴつ
小出楢重随筆集
小出 楢重
小出 楢重의 小出楢重随筆集(ならしげざっぴつ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 334,351자 · 657화면
まず大阪の町は暗いのが特長だといっていいかも知れない。ずっと以前は梅田から堺筋を経て恵比須町にいたる間において、ただ日本橋のあたりが夜の灯に輝いたに過ぎなかった。そして日本橋三丁目あたりのある暗い夜店では私は幾度か兄さん兄さんと見知らぬ女に捉えられたくらいの淋しさだった。驚いてよく見ると、五人のうす汚れした女が立っていた。
現代では街の明るさは街灯によって増したけれども、でも堺筋の大部分の家は昔と同じく夜は戸を締めた暗い街路に過ぎない。第一流の散歩道といわれる心斎橋でさえも、この現代において、北は久太郎町から難波駅にいたるただ十町ばかりが心ブラ地帯であるに過ぎない。若き暇な芸術家は一夜に心斎橋を幾往復するか知れないという。さても辛抱の強さよ。
したがって大阪の夜店は暗黒の街路を一、六、三、八、といった日に氏神を中心としてその付近を急激に明るくして楽しもうとする傾向がある。私の子供時代の大阪の夜の暗さは徳川時代の暗さをそのままに備えていた。だから夜は寝るよりほかに途はなかったものだ。したがってまだ宵の一〇時ごろに火事の半鐘がじゃんと鳴ってさえも、丁稚や番頭は悦びに昂奮して飛び上がったものだ。