후리가나로 읽는 일본 고전
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ならしげざっぴつ
小出楢重随筆集
小出 楢重
小出 楢重의 小出楢重随筆集(ならしげざっぴつ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 334,351자 · 657화면
B夫婦はこの有様を心配して嫁を当分入院させようとした。一時間も離れてはいないR子が、私から隔離されるということは、彼女にとっては大事件だった。それを聞くと彼女は直ちに痙攣を起こして意識を失ってしまった。
R子の目が醒めた時、そこは病院だった。
病院のR子から幾通かの手紙が束になって来た。病院へ来てくれというのだ。病院へ行くことはならぬと禁じられていた私は、大方の時間を病院で暮して互いに眺め合っていた。するとR子の神経は私へ、私の神経はR子へ乗りうつって、とうとう私達はともに死のうといってしまった。死ぬより外に面白いことはなかった。
その翌日病院からの手紙の一節には「私とともに死んで下さることにお心きまりし由うれしく存じ候」と記されていた。
ある夜の八時ごろ、病院から抜け出した二人は、千日前の安写真屋で記念の肖像を撮って、南海線を南へ南へと散歩した。R子は、さあここがよろしいといったが、さあと声がかかると私は「ちょっと待って」と制した。
せっかく来た汽車はまた行き過ぎてしまった。
私はふと、銭入れの中に守札のあるのに気がついた。それで気おくれがするのだと思ってそっとまるめて道ばたへ捨ててみたりしたが、どうも構図のいい場所はさらに見つからなかった。