후리가나로 읽는 일본 고전
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あきかぜとはは
尾崎士郎短篇集
尾崎 士郎
尾崎 士郎의 尾崎士郎短篇集(あきかぜとはは)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 108,032자 · 216화면
日章旗、影うすし
理想と抱負と、これを行うに足るべき勇気の持主である彼が、政治力を結集することのできなかった理由が此処にあり、これを他の一面から論究すれば、彼は政治家たるべく、あまりに詩人的純情に禍されすぎたともいえよう。
日章旗、影うすし
私が、はじめて彼の文章を読んで感動したのは、大正八年一月、パリでひらかれた講和会議に、自分の経営下にある東方時論の特派員の資格で参加した彼の眼に、当時の日本の全権団が列国代表の前で、中国全権、顧維鈞、王正廷等の若き外交官によって、完膚なきまでに、敲きつけられ、翻奔されるのを眼のあたり見たときの怒りと嘆きとの結晶によって成る通信記事である。彼は満腔の悲憤を抑えるに忍びず、自ら小パンフレットをつくって、これを知不知のあいだに配布した。「日章旗、影うすし」という題であったと思う。一字一句、挑みかかるような文字によってうずめられた小冊子を読んで、外交事情に迂遠な私は、唯、彼の文章のもつ格調の高さに心をうたれた。少年の頃、二十代の荒畑寒村の書いた『谷中村滅亡史』を読んで感奮興起したときのかんじと似ている。
中野は、その頃、すでに朝日新聞社を去って、自ら東方時論社の経営に乗りだし、大正六年、四月の衆議院議員選挙には郷里の福岡から立候補して落選していた。