후리가나로 읽는 일본 고전
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あきかぜとはは
尾崎士郎短篇集
尾崎 士郎
尾崎 士郎의 尾崎士郎短篇集(あきかぜとはは)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 108,032자 · 216화면
と浮ついた声で、眠っている妻をよびおこし、そのまま蒲団の中へもぐりこんだ。妻の登代は「う、う」とうめくように呟きながらうす眼をひらいたと思うと添寝をしていた四つになるマユミ(女の子の名前)の、蒲団のそとへはみだした肩を片手でおさえながら自分の方へひきよせた。もうそろそろ三月だというのに季節はずれな気候の変化がだしぬけにひとすじの明るさを彼の胸にそそぎいれた。言って見れば残された青春のまぼろしを心のどこかにさぐりあてたというほどの気もちで彼は雪が二日も三日も降りつづいてくれればいいがと心に念じながら、そのままぐっすりと眠ってしまったらしい。まもなく、誰かが玄関口でさけんでいる疳高い声が聞え、やがてせきこんだ調子のするどさがうつらうつらとしている伍一の神経にチカチカと迫ってくると、彼は急に不穏な予感に襲われながらとび起きた。
玄関の障子の前に立っているのは二、三日前にわかれたばかりの従弟の小橋多吉であった。彼は半分すぼめたままの雪の降りつもった傘を格子戸の上に立てかけたまま伍一の顔を見ると飛びつくような声で、
「知ってますか、今朝のことを?」
雪の中を外套も着ないで歩いてきたのであろう、よれよれの紺絣の着物がびしょびしょにぬれているのも平気で、