후리가나로 읽는 일본 고전
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ひかげのまち
幻の探偵雑誌5 「探偵文藝」傑作選
松本 泰
松本 泰의 幻の探偵雑誌5 「探偵文藝」傑作選(ひかげのまち)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 52,797자 · 107화면
「小父さんがチャタムにいらしったのは、その前後であるという事ですから、薄々は御存知かも知れませんが……小父さんとその男が顔を合せた事はなかったと母さんが仰有っていました」
「でも伯父はどうして貴女がパーク旅館に監禁されていた事を知ったのでしょう。伯父がいつになく旅行するといって前の晩から家へ帰らなかったのも不思議です」
二人は言葉を止めて、各自別々の事を慮え初めた。
坂口は伯父の日頃の気質から、彼が恐ろしい殺人罪を犯したとはどうしても信じられなかった。永く外国の生活をしている程の伯父であるから、或は拳銃の一挺位は所持っていたかも知れないが、それにしてもついぞ伯父の拳銃を見た事はない。……けれども又一方に、伯父が今日まで独身生活を続けているその理由を段々解して来たように思った。……伯父はエリスを愛している。世界中の誰よりもエリスを愛している。愛するものの為ならば、人間はどのような犠牲をも払う事が出来る……彼はそう思って慄然とした。ビアトレスはブラウスの襟に顎を埋めて、呆然と、足下の床に視線を落していた。彼女は別の世界に引込まれて行くような、頼りない心持になっていた。