후리가나로 읽는 일본 고전
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しん・へいけものがたり
新・平家物語
吉川 英治
吉川 英治의 新・平家物語(しん・へいけものがたり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 123,012자 · 245화면
たとえ女の自由を、恋に、振る舞ってみるにしても、この世界の男性は、先天的に、女を見るのに、ちがっている。香う涙をたたえては、妙な奏でを男にさせ、罪ふかく、魔性でさえある者として、快楽の戯れに抱くことしかしてくれない。――生命もなにかは、と歌い寄せる恋歌は、貫之や道風をまなんだいと麗しい万葉仮名で書かれるが、その愛が、文字のごとく美しかった例は、星屑ほども多かった殿上人の恋のうちにも、かぞえて幾つあったろう。――ともに働いて、ともに食って、ともにいたわりあって、ともに生きてゆく男女が、一体になっての、愛の生活などは、ここにはない。考えられもしないのである。
しかし、そうした春苑の女性たちも、袈裟の示した貞操のきびしさには、心のどこかで、何か女の真性に、水を浴びせられたような、心地がしたにはちがいない。――とまれ袈裟の死は、上下を通じ、女性の心には必ずかくされてある白珠のようなその本質へ、真実をもって、何か、ささやいていたことは慥であった。
否。袈裟のとった死と、貞操の守りかたは、かんばしいことではない。女性通有な、心のせまさから、思慮にまどって、つい、あんな行き過ぎへ、自己を、つき落してしまったものと思われる。