후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 200,320자 · 398화면
とばかり、大坂出兵を断行し、川口、桜ノ岸に、堂々と展陣して、しかも何の効果も挙がらず、却って、彼らの結束と抗戦を強めたのみで退陣した元亀元年から――顧みると今年天正八年まで――ちょうど足かけ十一年になる。
あきらかに、本願寺軍と織田軍とのあいだに、合戦が宣せられてから、実に、十一年間。この長期を、信長が、この怪敵のために、悩まされ、妨げられ、また常に一部の兵力をそれに割かれて来た有形無形の損害は、言語に絶しるといってもよい。
が――隠忍に隠忍をかさねて、いまやようやく、根本からその患を除くときが来た。いまこそと、彼はひそかに、手に唾して、それへ取りかかったのである。
八年の二月、大挙して、京都へ出た信長は、その夥しい人数と行装の威を誇示しながら、山崎、郡山、伊丹などの大坂近郊を、巡遊していた。
「鷹を追うのじゃ」
と称して、鷹狩と触れてはいたが、その狩衣をかなぐり捨て、その将士の勢子に矢弾を命じて、
「屠れ」
と、号令一下すれば、石山本願寺を中心とする全大坂の教団街は、一挙に、灰ともなし得るほどな布陣と兵力と、そして明瞭な意志とを、彼へ示していた。