후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 200,903자 · 400화면
工事督励の任にあたった水奉行は、その責任感から自害したものであった。
秀吉は、その息子という者の姿を見つめていた。手足はもちろん髪も顔も泥に汚れている。やさしく、側へ招きよせて、
「おまえは、腹を切るなよ。父の菩提は、戦場で弔え。よいか」
と、その汗くさい背をかるくたたいた。
奉行の息子は、手ばなしで哭きだした。また、雨が来る。ひくく降りた密雲からもう白い雨の縞が泥湖へそそぎはじめていた。
五月二十二日の夜。すなわち毛利の援軍が国境まで着いた翌晩のことである。
小雨ふる闇の泥湖を、怪魚のようによく泳いで、堤の一部へ這いあがったふたりの男がある。
ぐわらぐわらと鳴子や鈴が烈しく鳴った。水際や堤のうえには、ほとんど茨のように篠や柴を結いかけ、それへ縦横に縄が渡してあったからである。
そして、長堤一里の間、五十間おきには、番小屋があり、赤々とかがりを焚いていたので、たちまち番兵が駈けつけ、格闘のすえ、一名は捕えられ、一名はついに逃げてしまった。
「城中の兵か、毛利の使いか、ともあれ、御吟味あるべき者です」
番所の将は、捕えた男を、石井山の本陣へ送った。
秀吉は陣屋の灯火をよせて書面をかいていた。