후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 200,903자 · 400화면
その口々に火をわたし、火さき五本ずつ逆さに提げて、かりそめにも、手ぬかりあるな。兵糧殻、身まわりの物、些細なりと、四肢のうごきに荷となるものは、何なりと後を思わず、川のうちへ投げ捨てろ。ただ得物得物のほか持つな」
触れは終った。
愕然たる気色が、全軍の上に、川波より明らかにうごいた。同時に騒然たるものが湧いた。声ともつかない、行動ともつかない。右を見、左を見、しかも私語は禁じられているので、ただその顔と顔との、何とも名状し難い、声なき声であった。
だが、どこを見廻しても、命令後、一瞬の間も措かず、忽ち行動は起されていた。それも迅速極まるもので、日頃の訓練にも勝るこの一斉な外面だけを眺めては士卒個々の心のなかに、前にいったような、遅疑、不安、驚愕などが譟いでいるとは一見思われない程ですらある。
馬の沓、火縄、わらじの緒、身拵えの構えまで、一瞬の動作が、大きな一体のすがたで忽ち終ると斎藤内蔵助利三は、老人とはいえ、百戦に鍛えた武者声をはりあげて、次の如き云い渡しを、文書から読み伝えるように云い渡した。
「――歓ばれよ面々。今日よりして、わが殿、惟任日向守様には、あやまりなく天下様にお成り遊ばさるるにてあるぞ。