후리가나로 읽는 일본 고전
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しんしょたいこうき
新書太閤記
吉川 英治
吉川 英治의 新書太閤記(しんしょたいこうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 200,903자 · 400화면
なぜならば、彼の今日までの業は、ことごとくみな世人の常識外に出て、不可能を可能として来たことばかりといってもよいほどの道だったからである。
――今朝も。
眼はさめても、なお意識まではさめきれず、血管のなかにはまだ夜来の酒気もそのまま香っているかのような夢中と現身の境に、彼の脳裡には、南方の島々や高麗の沿海や、ゆくてに大明国をさしている大船列や、その船楼に立つ自分のすがただの、宗及や宗室のすがたまでも描かれていた。いやもうひとりそこにはぜひ秀吉もいなければならないなどと思ったりした。生涯のうちいつかはと実現を期していた日も遠くない心地がしていた。
彼の意中ではすでに、中国九州の統一のごときは、終生の事とするに足らないとしていたのである。
「……明けたな」
つぶやいて、寝所を出た。
廊へ出る所の重い杉戸は、工匠の精巧な工夫で、引くと自然に、キリキリッと閾が啼くようになっている。遠い小姓部屋の者も、それを聞けば、すぐにがばと眼をさますのであった。
油で拭き磨いたような太柱や板縁を、紙燭の光がてらてらと揺れうごいて来る。お目ざめ――と覚って、厨のわきのお手水の間へ足を急がせて来る小姓の森坊丸、魚住勝七、祖父江孫丸などであった。