후리가나로 읽는 일본 고전
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もみノきはのこった
樅ノ木は残った
山本 周五郎
山本 周五郎의 樅ノ木は残った(もみノきはのこった)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 167,285자 · 330화면
「それから舎人の召し出しだ」と甲斐はまた手記を繰った。
物頭に欠員ができたので、適当な人物がいたら召し出そうという、一ノ関からの話で、甲斐は矢崎舎人をそれに当てた。舎人は首を振った。
――自分は終生お側に仕えたい、お側をはなれて出世するつもりはない。
舎人は頑強にそう云った。
甲斐は塩沢丹三郎の例をあげて説得した。原田家から物頭を一人召し出す、ということは、その人間が伊達の直臣に出世すると同時に、一ノ関の与党の「人質」にされる意味をもっている。したがって、かれらに必要があれば、いつどのような罠にかけられるかもしれない。そのおそれは充分にあるし、罠をかけられた場合にも、甲斐は救いの手をのばすわけにはいかない。なぜなら、甲斐はどこまでも、一ノ関の与党という立場にいなければならないからである。
――丹三郎は十七歳で死ぬ気になってくれた。
丹三郎にはそう決心するだけの理由があったけれども、それがお役に立つ途である、と信じて毒見役を志願した。幸いこれまでは無事だったが、いつ「そのとき」が来るかわからない。
――おまえにも罠をかけられる危険がある、だが、やはり承知してもらわなければならない。