후리가나로 읽는 일본 고전
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もみノきはのこった
樅ノ木は残った
山本 周五郎
山本 周五郎의 樅ノ木は残った(もみノきはのこった)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 167,285자 · 330화면
と新八は続けた、「おまえだってそうだ、なにも知らないおれを騙しすかし、飽きるほど好きなようにして、こんどは自分だけ生れ変った女になろうという」
おみやは泣きだした。新八は強く、泣くのはよしてくれと云って、眼をそむけた。
「おれはそれをとやかく云うんじゃあない、おまえのような女が生れ変ろうという、まじめにそうしようとすることは立派だ、しかし、おまえがだめにしてしまったこのおれは、どうもがいてもこの檻からぬけだすことができないんだぞ」
「ですから、あたしはその相談をしようと思って来たんです」
「まっぴらだ」と新八ははねつけた、「柿崎さんとおまえは兄妹だ、おまえも柿崎さんに似ている、二人とも、自分のためにはどんなにでも人を利用するが、利用できなくなれば捨てるか売るかするんだ」
そのとき「饒舌りすぎるぞ」と云う声がし、障子があいた。二人が振返ってみると、柿崎六郎兵衛が立っていた。あけた障子の向うに立って、酔のために蒼くなった顔で、こちらを睨みながら、みやは風呂へゆけ、と顎をしゃくり、新八はおれといっしょに来い、と云った。おみやは、兄さんと云って、立ちあがった。