일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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かいじょうのみち

海上の道

柳田 国男

柳田 国男의 海上の道(かいじょうのみち)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 182,344자 · 353화면

아오조라 문고

九

広い意味では是も天然の分布であろうが、かつて海上を漂到した無数の種子の中から、たまたま環境に適した僅かな個体だけが、芽を吹き大木となった例はガジマル、またアコウという樹などにもあり、または埋立新田の潮除堤の上にたちまち繁茂してゆくトキハという一種の大きな萱なども、その名称から考えてみて、やはり遥かなる海の彼方から、新たに渡って来た種なることがわかる。すなわち独りこの一種の椰子の実だけが、久しきを経てついに移住に成功し得なかったのである。

九

等しく漂着という中にも、色々の運命のあったことがまず考えられる。たとえば椰子の実の一例についてみても、夙く南海の外の荒浜から、中華の文化地帯にもたらされた、やや不精確なる口碑がまず伝わって、ヤシという言葉がさき廻りをして、待ち受けていたなどは奇遇であった。北太平洋の多くの珊瑚礁に、この植物が分布したのは人の力ではなく、したがってまた新たに始まったものでもないとすれば、つまりは我邦の荒浜の事実が近世になるまで伝わらなかったのである。親しくこれを看た者も注意せず、或いは名を付してやがて忘れてしまうような各地の出来事を、それと最も縁の薄い人の手に成った文献によって、統一しようとしていたのは文化の病だった。