후리가나로 읽는 일본 고전
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こぞうのゆめ
潤一郎ラビリンスV――少年の王国
谷崎 潤一郎
谷崎 潤一郎의 潤一郎ラビリンスV――少年の王国(こぞうのゆめ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 71,989자 · 144화면
(一)の七
彼等はたま/\、沙翁に価値を認められないと云う点に於いて、己と一致したゞけなのである。彼等の説き且教えるものが、真の藝術であるとしたら、己はやっぱり失望落胆せざるを得ない。
彼等は、その雑誌の中で、頻りに自然主義と云う事を唱えて居る。藝術とは自然の再現であって、創作家が材料を集める所の世界は、科学者が研究の対象とする世界と、同一でなければならない。創作家が、自分の主観で、勝手に空想し捏造した虚構の事件は、それを表現しても真の芸術とは称し難い。自分がほんとうに観察し、実験し、生活して来た自然界の出来事、若しくは現象を、何等の私心なく正直に厳粛に描写するのが、藝術の任務である。―――自然主義とは、大凡そんな主義であるらしい。だから彼等に従うと、実際此の世の中にない事を書くのは、藝術でも何でもないのである。そう云われて見ると、己は成る程尤もだと云うような気にもなった。そうして己が考えて居た「藝術」と云うものは、いよ/\間違って居るのだった。
(一)の七
だが、己がいかに無教育な少年であっても、一概に彼等の所説に盲従し、信頼する気にはなれなかった。己は元来、学問こそないが、頭の働きは可なり明敏な方であるから、他人の議論の是非善悪を、直覚的に判断するくらいの能力は持って居る。