후리가나로 읽는 일본 고전
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こぞうのゆめ
潤一郎ラビリンスV――少年の王国
谷崎 潤一郎
谷崎 潤一郎의 潤一郎ラビリンスV――少年の王国(こぞうのゆめ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 71,989자 · 144화면
(二)の二
われ/\の心は、生れ変って来ない限り、否でも応でも「浮世の義理」に拘束されるように運命付けられて居る。浮世が斯くの如く不自由な、窮屈なものであればこそ、われ/\は別に藝術の天地を作る必要があったのではないか。
しかし境遇に依って藝術の天地を封ぜられて居る者や、境遇はよくても天性想像力の乏しい者は、見す見す堕落をすると知りながら、悪を実行に齎さずには居られない。己なんぞも、近頃は大分焼け糞になって来た。どうせ藝術家になれないくらいなら、せめて空想の世界の一部をなりとも、実現したいと云うような了見が起る。堕落をしようが、罪人になろうが思い切り放縦な生活を送って太く短く世を渡りたいと考える事が往々ある。実はもう、此の間から内證で、酒や煙草をポツポツと飲み始めて居る。
(二)の二
もし人間が、暫なりとも良心の苛責から逃れ得る事があるとすれば、其れは酔って居る時だけだ。酔ってさえ居れば、浮世が直ちに藝術の世界のように感ぜられる。そうして、刹那の昂奮のうちに、永劫の歓楽を掴む事が出来る。実際酒と云うものは、人間の発明した物の中で一番の傑作だ。藝術家が空想の世界を作って此の世の苦患を超越するように、凡人は酒の力に依って辛うじて救われるのだ。