일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.

ろうごくのはなよめ

牢獄の花嫁

吉川 英治

吉川 英治의 牢獄の花嫁(ろうごくのはなよめ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 162,213자 · 325화면

아오조라 문고

物思う人

なんと、奇異な暗合だろう。郁次郎は顫きながら彼女の中指の爪を見つめた。その爪は、烏の嘴のように、黒い艶をもっている。

「おお……花世と、同じ爪だ」

「おはぐろ爪」

と、直美は手を引っこめた。

そして、

「晩にね」

と、媚びた眼をのこして、緋と白との、鮮らかな艶姿を、拝殿の蔭へ、消してしまった。

物思う人

「巫女が死んでいる!」

江の島の山の雑木林には、まだ、海霧が乳色にからんでいた。朝はやく、峠を越えて、裏磯へ出る鮑捕りが、こう騒ぎ出したのだった。

江之島神社から四、五丁奥の林の中である。

巫女の直美は、一太刀で、むざんに殺されていた。みんな、その美貌を惜しがった。

島役人が来て、検死帳へ書き上げた一ヵ条には、死骸、証拠品などのほかに、直美の左手の中指が斬りとられてあることが特記された。

指を切られて殺された女。

それと同じ事件は、去年、江戸にもあった。

女笛師の鷺江雪女の死骸も、左手の指が切られていた。

いや、あの時の雪女は、同じ左の手でも、切られた指は、人さし指だった。こんどは、中指だ。

指切りの悪魔。ふしぎな殺人だ。下手人は誰だろう? 何の目的で殺したのだろう。