후리가나로 읽는 일본 고전
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ろうごくのはなよめ
牢獄の花嫁
吉川 英治
吉川 英治의 牢獄の花嫁(ろうごくのはなよめ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 162,213자 · 325화면
ただ、一際高い中腹の林の上に、前黄門公のいる櫓のように高い建物が聳えているのが門の外からも仰がれる。
その内側から、革袴をつけた侍が、いかめしい声で、
「何者じゃ」
と、いうのが響いた。
女は、ことばを嚥んで待っていたように、
「はい、江戸表から参った玉枝でござりまする。お国家老大村郷左衛門様か、ご子息の主水様にお取次をねがいまする」
「おう、その玉枝殿ならご家老から伺っておる」
と、すぐに小門の方をギイと開けて、
「さ、おはいんなさい。只今この下で、短銃の音がしたが、あれは其女ではないか」
「江戸を立つ時、よほど巧みに来たつもりでございましたが、品川口から一人の男に尾けられて、ほんとに、難渋いたしました」
「多分、そんなこともあろうかと、ご家老のお計らいで、途中に侍たちを置かれたが」
「それで助かったのでござります。して、大村様は」
「お待ちかねだ。こっちへ」
彼女をさしまねいて、侍は、そこからまだ三、四町もある中門を潜って、更に楓林の奥に破風の見える深い玄関へはいって行った。
廻廊から廻廊へ。その奥の一室。
「オオ玉枝か。遠路をよう参ってくれた。女の一人旅、疲れたであろう。