후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
しゅくず
現代日本文学館8 徳田秋声
徳田 秋声
徳田 秋声의 現代日本文学館8 徳田秋声(しゅくず)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 327,364자 · 638화면
と彼女は言うのであったが、何の感じもおこらなかった庸三は、そういって彼を劬わっている彼女を羨ましく思った。彼は癒えきってしまった古創の痕に触わられるような、心持ち痛痒いような感じで、すっかり巷の女になりきってしまって、悪くぶくぶくしている彼女の体を引っ張っているのが物憂かった。
今庸三は文字どおり胸のときめくようなある一夜を思い出した。
その時庸三は、海風の通って来る、ある郊外のコッテイジじみたホテルへ仕事をもって行こうとして、ちょうど彼女がいつも宿を取っていた近くの旅館から、最近母を亡くして寂しがっている庸三の不幸な子供達の団欒を賑わせるために、時々遊びに来ていた彼女――梢葉子を誘った。
庸三は松川のマダムとして初めて彼女を見た瞬間から、その幽婉な姿に何か圧倒的なものを仄かに感じていたのではあったが、彼女がそんなに接近して来ようとは夢にも思っていなかった。松川はその時お召ぞっきのぞろりとした扮装をして、古えの絵にあるような美しい風貌の持主であったし、連れて来た女の子も、お伽噺のなかに出て来る王女のように、純白な洋服を着飾らせて、何か気高い様子をしていた。