후리가나로 읽는 일본 고전
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しゅくず
現代日本文学館8 徳田秋声
徳田 秋声
徳田 秋声의 現代日本文学館8 徳田秋声(しゅくず)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 327,364자 · 638화면
十一
庸三はしばしば彼女の傍に寝たが、ある夜彼は彼女の口から、秋本が見舞いがてら上京するということを聴いた。
「あの人時々東京へ来るのよ。」
葉子は気軽そうに言った。
「来てもほんの二三日よ。だけど、私お金もらってるから、一度だけ行かしてね。」
それが病気見舞かと思われ、葉子の動静を探るためかと思われたが、葉子の様子に変りはなかった。
その二階から見える庸三の庭では、焚火の煙が毎日あがっていた。もう冬も少し深くなって、増築の部分の棟あげもすんでいた。彼はぜひとも家をどうにかしなければならない羽目になっていた。
十一
ある日の午後、葉子は庸三の同意の下に、秋本の宿を訪問すべく、少し濃いめの銀鼠地にお納戸色の矢筈の繋がっている、そのころ新調のお召を着て出て行った。多少結核性の疑いもあるらしい痔疾のためか、顔が病的な美しさをもっていて、目に潤んだ底光りがしていた。少なからぬ生活費を遠くにいる秋本に送らせながら、身近かにいる庸三に奉仕しているということが、たといそれが小説修業という彼女の止みがたき大願のためであり、その目的のためには有り余る秋本の財産の少し減るぐらいは、大した問題ではないにしても、時々には秋本を欺いていることに自責の念の禁じ得ないこともあって、それが痔の痛みと一緒に、ひどく彼女の神経を苛立たせた。