후리가나로 읽는 일본 고전
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しゅくず
現代日本文学館8 徳田秋声
徳田 秋声
徳田 秋声의 現代日本文学館8 徳田秋声(しゅくず)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 327,364자 · 638화면
葉子は取っ着きの家からシャツを取ってくれたりしたが、母親は母親で、蔵にしまってある古いものの中から、庸三が着ても可笑しくないような黄色いお召の袷や、手触りのざくりとした、濃い潮色の一重物を取り出して来たりした。ある日はまたにわかに暑くなって、葉子は彼をさそって橋の下から出る蟹釣船に乗って、支那の風景画にでもあるような葦の深いかなたの岩を眺めながら、深々した水のうえを漕いで行った。葉子の家の裏あたりから、川幅は次第に広くなって、浪に漾っている海猫の群れに近づくころには、そこは漂渺たる青海原が、澄みきった碧空と融け合っていた。
「明朝蟹子持って来るのよ。きっとよ。私の家知っているわね。」
葉子は帯の間から蟇口を出して、いくらかの金を舟子に与えたが、舟はすでに海へ乗り出していて、間もなく渚に漕ぎ寄せられた。葉子は口笛を吹きながら、縞セルの単衣の裾を蹇げて上がって行くと、幼い時分から遊び馴れた浜をわが物顔にずんずん歩いた。手招きする彼女を追って行く庸三の目に、焦げ色に刷かれた青黛の肌の所々に、まだ白雪の残っている鳥海山の姿が、くっきりと間近に映るのであった。