후리가나로 읽는 일본 고전
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しゅくず
現代日本文学館8 徳田秋声
徳田 秋声
徳田 秋声의 現代日本文学館8 徳田秋声(しゅくず)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 327,364자 · 638화면
庸三はやがて食事を部屋へ持ちこませて、フォクを執ったが、葉子はコンソメの幾匙かを啜って、オレンジを食べていた。
「御免なさいね。」
葉子はそう言って、またベッドに仰向きになった。庸三は赤々と石炭の燃えているサルンへと出て行った。
間一日おいて、ある日の午後葉子はしばらくぶりで、踊りの師匠に内弟子として預けてある瑠美子の様子を見に行きたいとかで、ちょうど遊びに来合わせていた二人の青年と一緒に出て行った。青年たちが省線で帰るにつけて、ふと思いついたふうにも見えたが、庸三もいつもの気持で送り出しもしなかったし、葉子も何か棄て台詞めいた言葉を遺して出て行った。庸三は二度とホテルへは帰って来るな、といった意味の言葉を送ったが、彼女は彼女で家の一軒も建ててくれるだけの親切でもあるならと、差し当たっての彼女の要求をそれとなく匂わした。
独りになってみると、部屋がにわかに広々してみえ、陰鬱に混濁した空気が明るくなったように見えた。気もつかないうちに、春はすでに締め切った硝子窓のうちへもおとずれて来て、何かぼかんとした明りが差していた。いつか散歩のついでに町の花屋で買って来たサイネリヤが、雑誌や手紙や原稿紙の散らばった卓子の隅に、侘しく萎れかかっていた。