후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
しゅくず
現代日本文学館8 徳田秋声
徳田 秋声
徳田 秋声의 現代日本文学館8 徳田秋声(しゅくず)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 327,364자 · 638화면
十一
十一
富士屋の前へ来た時、
「冷たいものでも飲みましょうか。」
と加世子が店先に立ち止まったので、「いいわ」と銀子も同意した。それから先へ行くと、宿屋の構えも広重の画にでもありそうな、脚絆甲掛けに両掛けの旅客でも草鞋をぬいでいそうな広い土間が上がり口に取ってあったりして、宿場の面影がいくらか残っており、近代式のこの喫茶店とは折り合わない感じであったが、チャチな新しい文化よりも、そうした黴くさいものの匂いを懐かしむ若い人たちもあるのであった。
銀子はそのどっちでもなかったが、どこがよくて若い娘たちが何かというと喫茶店へ入るのか、解りかねた。彼女もかつての結婚生活が巧く行かず、のらくらの良人を励まし世帯を維持するために、銀座のカフエへ通ったこともあったが、女給たちの体が自由なだけに生活はびっくりするほど無軌道で、目を掩うようなことが多く、肌が合わなかった。喫茶店はそれとは違って、ずっと清潔であり、学生を相手にする営業だということは解っていても、喫茶ガアルもカフエの卵だくらいの観念しかもてず、隅っこのボックスに納まって、ストロオを口にしている、乳くさい学生のアベックなどを見ると、歯の浮くような気がするのだったが、加世子にはそんな不良じみたところは少しもなかった。