일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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いなかきょうし

田舎教師 他一編

田山 花袋

田山 花袋의 田舎教師 他一編(いなかきょうし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 156,097자 · 312화면

아오조라 문고

清三はもう十分に起き上がることができなかった。容体は日一日に悪くなった。昨日は便所からはうようにしてかろうじて床にはいった。でも、その枕もとには、国民新聞と東京朝日新聞とが置かれてあって、やせこけて骨立った手が時々それを取り上げて見る。

遼陽の占領が始めて知れた時、かれは限りない喜びを顔にたたえて、

「母さん! 遼陽が取れた!」

とさもさもうれしそうに言った。

それからいろいろな話を母親にしてきかせた。二千何人という死傷者の話をもしてきかせた。戦争の話をする時は、病気などは忘れたようであった。蒼白いやせた顔にもほのかに血が上った。医師が来て、新聞などは読まないほうがいいと言った。病人自身にしても、細かい活字をたどるのはずいぶん難儀であった。手に取っても五分と持っていられない。疲れてじきそばに置いてしまった。時には半分読みかけた頁を、鬚の生えたやせた顔の上に落として、しばらくじっとしていることなどもある。

日本が初めて欧州の強国を相手にした曠古の戦争、世界の歴史にも数えられるような大きな戦争――そのはなばなしい国民の一員と生まれて来て、その名誉ある戦争に加わることもできず、その万分の一を国に報いることもできず、その喜びの情を人並みに万歳の声にあらわすことすらもできずに、こうした不運な病いの床に横たわって、