후리가나로 읽는 일본 고전
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いなかきょうし
田舎教師 他一編
田山 花袋
田山 花袋의 田舎教師 他一編(いなかきょうし)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 156,097자 · 312화면
門をあけると、ベルがチリチリンと鳴った。踏み石をつたって、入り口の格子戸の前に立つと、洋燈を持って迎えに出たしげ子の笑顔が浮き出すように闇の中にいる清三の眼にうつった。
「林さん?」
と、のぞくようにして見て、
「兄さん、林さん」
と高い無邪気な声をたてる。
父親は今日熊谷に行って不在であった。子供がいないので、室がきれいに片づいている。掃除も行き届いて、茶の間の洋燈も明るかった。母親は長火鉢の前に、晴れやかな顔をしてすわっていた。雪子は勝手で跡仕舞いをしていたが、ちょうどそれが終わったので、白い前掛けで手を拭き拭き茶の間に来た。
挨拶をしていると、郁治は奥から出て来て、清三をそのまま自分の書斎につれて行った。
書斎は四畳半であった。桐の古い本箱が積み重ねられて、綱鑑易知録、史記、五経、唐宋八家文などと書いた白い紙がそこに張られてあった、三尺の半床の草雲の蘭の幅のかかっているのが洋燈の遠い光におぼろげに見える。洋燈の載った朴の大きな机の上には、明星、文芸倶楽部、万葉集、一葉全集などが乱雑に散らばって置かれてある。
一年も会わなかったようにして、二人は熱心に話した。