후리가나로 읽는 일본 고전
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(七)平次女難
野村 胡堂
野村 胡堂의 銭形平次捕物控(七)平次女難(ぜにがたへいじとりものひかえ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 152,696자 · 310화면
お糸は早くから気に入りの女中お千代と自分の部屋に籠ってしまいましたが、いかに警戒が大事でも、日本橋小町と謳われた十六娘の寝室に押し込んで、その美しい寝顔の番人まですることは若い平次に出来ることではありません。幸い行き止まりの二方口の部屋ですから、廊下には信用の出来る子分を二人張り込ませ、自分は日本橋からやって来た大番頭の嘉七、寮の番人夫婦などと一緒に、次の部屋に陣取って、夜とともに語り明かす決心を定めました。
「お嬢様、お休みなさいませ、お召替えは――まア、そのままで――」
そんな事を言う女中の声が手に取るよう、やがて不安のうちに眠りに就いたものか、隣室の物音がピタリと絶えます。
平次は寮の番人夫婦に目くばせをすると、お神さんは立って、襖を細目に開けました。中には薄暗い行灯の蔭に、派手な夜の物を深々と引きかずいた娘の頭が、平次の方からも手に取るよう。
「…………」
うなずいてみせるとお神さんは、そのまま唐紙を閉めて元の座に帰りました。
向う河岸を山谷堀に通う猪牙の音の断続したのもしばし、やがて向島の土手は太古のような静寂に更けて行きます。
それから三刻(六時間)ばかり、家の内外の者は一人として眠ったものはありません。