후리가나로 읽는 일본 고전
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(七)平次女難
野村 胡堂
野村 胡堂의 銭形平次捕物控(七)平次女難(ぜにがたへいじとりものひかえ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 152,696자 · 310화면
銭形平次捕物控
一
一
紅葉はちょうど見ごろ、差迫った御用もない折を狙って、銭形平次は、函嶺まで湯治旅と洒落ました。
十手や捕縄を神田の家に残して、道中差一本に、着替えの袷が一枚、出来るだけ野暮な堅気に作った、一人旅の気楽さはまた格別でした。
疲れては乗り、屈託しては歩き、十二里の長丁場を楽々と征服して、藤沢へあと五六町というところまで来たのは、第一日の申刻(四時)過ぎ――。
「おや?」
平次はフト立停りました。
道中姿の良い年増が一人、道端の松の根元に、伸びたり縮んだり、歯を喰いしばって苦しんでいるのです。
「どうなすった、お神さん?」
ツイ傍へ寄って、顔を差覗いた平次。
「お願い、――み、水を――」
斜めに振り上げて、乱れかかる鬢の毛を、キリキリと噛んだ女の顔は、そのまま歌舞伎芝居の舞台にせり上げたいほどの艶やかさでした。
「癪を起したというのか、――そいつは厄介だが、――待ちな、今、水を持って来てやる、反っちゃならねえ、どっこい」
平次は女の身体を押付けていた手を離すと、ツイ十五六間先の百姓家へ飛んで行きました。まごまごする娘っ子を叱り飛ばすようにして、茶碗を一つ借りると、庭先の井戸から水を一杯くんで、元の場所へ取って返します。