후리가나로 읽는 일본 고전
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(七)平次女難
野村 胡堂
野村 胡堂의 銭形平次捕物控(七)平次女難(ぜにがたへいじとりものひかえ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 152,696자 · 310화면
「ヘエ――」
八と別れて、平次は多の市の家へ入って行きました。
「お願いだ、殺してくれ。俺はもう生きる勢も張合も抜けた――二十年この方、女房まで追い出して、食うや食わずで溜めた金だ。せめて盗んだ野郎へ面当てに、頸でも縊って死んでやってよ、化けて出て怨みが言いてえ」
怨みに燃えるような声は、ツイ鼻の先の破れ障子の中から、護摩を焚く凄まじい煙とともに湧き起るのでした。
「まア、そんなに気を立てずに、道尊さんの調伏を待ってるがいい、そのうちに盗った野郎は、血へどを吐いて死ぬかも知れねえ」
そう言うのは主人多の市の仲好し、佐の市という盲人でしょう。
「御免よ」
平次はガラリと障子を開けました。
「誰だい? 取込みがあるんだ、揉み療治なら後にして貰いてえが――」
佐の市が見えぬ眼を剥きます。
「俺は平次だが、何か間違えがあったそうじゃないか」
「あッ、銭形の親分さん」
取乱した多の市が、平次の声を聞くと這い出しました。
中はたった二た間、想像以上の凄まじい住居で、ここに千両近い金などがあろうとは、どう間違っても考えられません。骨ばかりの障子、芯のはみ出した畳、壁は落ち、戸はささくれて、家具らしいものは、七輪が一つに鍋が二つ、茶碗やら丼やらが、棚の上に四つ五つ並んで、柱には着換えの襤褸が一二枚ブラ下がっているだけ、さすがの平次