후리가나로 읽는 일본 고전
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ぜにがたへいじとりものひかえ
銭形平次捕物控(八)お珊文身調べ
野村 胡堂
野村 胡堂의 銭形平次捕物控(八)お珊文身調べ(ぜにがたへいじとりものひかえ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 143,455자 · 290화면
六畳ばかりの仏間、正面に見事な大仏壇、これは掛金がかかって、締っております。その前に敷いた床が二つ。一つには、四つになる富太郎がスヤスヤと眠り、一つは今お雛が脱け出したまま、少しなまめかしく、紅い裏の掻巻をはね返しております。
枕許には、水差しと湯呑、それに、有明の行灯が一つ、一本灯心で、薄暗く点いているといった寸法でした。
「寒くなるか、睡くなったら、その床へ入って休んで下さいな、お嬢様がいいっておっしゃるから」
言い捨てて、お染は、お雛を促すように、廊下を遠のきます。
「…………」
八五郎はしばらく黙って、行灯の前に坐りました。富太郎はスヤスヤと眠っておりますが、いかにも弱そうな少し発育の遅い子らしく、熱っぽい唇も、削げた頬も、なんとなく頼り少なく見えます。
側に敷き放したお雛の床の、紅い掻巻の裏が、妙に悩ましく眼について、八五郎もしばらくはマジマジしておりましたが、半刻ばかり後には、恐ろしい睡気と、初夏の薄寒さにこらえ兼ねて、お染に言われた通り、お雛の敷き捨てた床の中へもぐり込んでおりました。
中には、まだほんのり娘のほとぼりが残って、若い女だけが持つ、不思議な分泌物の香いが、八五郎をくらくらさせます。