일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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ぜにがたへいじとりものひかえ

銭形平次捕物控(十)金色の処女

野村 胡堂

野村 胡堂의 銭形平次捕物控(十)金色の処女(ぜにがたへいじとりものひかえ)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 137,868자 · 278화면

아오조라 문고

銭形平次捕物控

一

一

公儀御用の御筆師、室町三丁目の「小法師甲斐」は、日本橋一丁目の福用、常盤橋の速水と相並んで繁昌しましたが、わけても小法師甲斐は室町の五分の一を持っているという家主で、世間体だけはともかくも、大層な勢いでした。

江戸中に筆屋の数は何百軒あったかわかりませんが、鉛筆も万年筆も無い世の中ですから、これが相当以上にやって行けたわけです。そのうち公儀御用というのが七軒、墨屋が三軒、格式のやかましかった時代で、大抵出羽とか但馬とか豊後とか、国名を許されて、暖簾名にしております。

先代の小法師甲斐は昨年の春亡くなり、番頭弟子の祐吉が、家付きの娘お小夜と一緒になって家を継ぎました。祐吉は筆を拵えることは下手ですが、何となく才覚のある男で、先輩の番頭理三郎、左太松を抜き、朋輩にも、親類方にも異存がなくて、二十五の若さで主家の跡取りに直りました。

もっとも、先代小法師甲斐には、甲子太郎という、今年二十八の倅があり、四年前から放埒が嵩じて、勘当同様になっておりますが、先代の実子には相違なかったので、妹のお小夜に婿入りした祐吉は、暖簾名の「小法師甲斐」を継ぐことだけは遠慮しておりました。