후리가나로 읽는 일본 고전
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あるはいまつのどくはく
ある偃松の独白
中村 清太郎
中村 清太郎의 ある偃松の独白(あるはいまつのどくはく)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 132,905자 · 262화면
聞きただせば、――山路で、参詣者に病人が出て、助けを呼びに人が来たのだ、という。意外。パレットを捨てて、持ち合せの売薬など、かきさがし、あり合う湯沸し片手に、使いの人と現場に急ぐ私。深雪を蹴散らして、大島道を四、五町も下ると、木かげに七、八人、うずくまる病人をかこんで。腹痛で動けぬとのこと。それも病人ばかりか、そう話す一同まで、唇の青さ。残念ながら、医者ならぬ私には、鎮痛剤でも与えて見る外に、方がたたぬ。そんな事すら、困惑し切った人々は、拝まんばかりの始末。応待に困じて、私はただ祈る心に、厳そかな白峰赤石の暮色を、打ち仰ぐばかり……幸いなことに、やがて痛みが薄らいだという。みんな愁眉をひらく、私もホッとする。折りよく本堂からも、人がかけつけ、病人は負われて、奥之院へ。その夜の宿坊は、常に似ぬさざめき。この一団は、品川辺の何かきおいの職人衆だったが、馴れぬ雪の山路に、皆ひどく中てられた風だ。翌朝はしかし、病人もどうにか歩けた。仰々しく礼を述べられて私は、薬などほんの気休めに過ぎぬ故、少しでも早く医者に見せねば――と重ねて注意した。宿坊は、たちまち旧の静寂へ……なにごとも無かったかの如く。