일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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あるはいまつのどくはく

ある偃松の独白

中村 清太郎

中村 清太郎의 ある偃松の独白(あるはいまつのどくはく)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 132,905자 · 262화면

아오조라 문고

爺さんというのは、率先して農事の範を示す知恵深い神人――それを意味する敬愛の称号であろう。いかにもこの里の指導者らしい位置をしめている。

御岳のとわずかに違う点は、種の籠(御岳では袋)のありかが逆になっている位のもので、兄弟というより双生児だ、いや三つ児か(祖父ガ岳のは種入れの代りに苗代らしいものがある点、やや異なる)。この年(二十八年)は八十八夜(五月二日)には、すでに胴体の一部が現われていて、代馬より二十日以上も早い。しかし全体の形が整って、人の姿らしくなったのは五月半ばであったろう。胴体から脚、最後に笠という順序で、わりあい起伏のない山の白ら壁に、影絵のように浮び上る。だがこの推移を双眼鏡で見ると、岩と偃松、それに深山榛か岳樺のようなものがまじっているらしい感触がある。

この雪形の出るのが、いうまでもなく、種まきの時期で、それも籾が主であるが、もとは麻を多く作ったから、その種をおろすのにも、これを頼ったという古老の話であった。私が昨年見たところでは、八十八夜にはすでに、苗代に若い緑が芽生えている所もあったから、昔よりは種まきの時期も、だいぶ早くなっているのであろう。