후리가나로 읽는 일본 고전
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あるおんせんのゆらい
ある温泉の由来
佐々木 邦
佐々木 邦의 ある温泉の由来(あるおんせんのゆらい)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 14,655자 · 30화면
此奴、村の歴史を知らないな」
「知っているとも。八幡様が夢枕に立ったから、此方の若い衆が直ぐ行って、手前の方のまで序に攫って来たんだ。東引佐は後生が好い。自分で拵えた贋物を祀っているんだ」
「まあ/\、落ちついて口をきけ。本物の八幡様が暴風で吹っ飛ぶか?」
「手前の方は何うだ! 乞食の焚火で半焼けになったくせに。御利益のある八幡様が生焼けになるか?」
「野郎」
「何だ? この野郎」
東西引佐の八幡様の御神体はナカ/\むずかしい問題になっている。何かと言うと贋物呼ばりが始まる。或はその昔争奪戦が行われたのかも知れない。その跡形が残っているのか、両方の氏神様に特別厳重な工作が認められる。扉に大きな錠前が七つかけてある。これにも経緯がある。初め東も西も錠前が一つだったけれど、西が二つにしたら、東が三つにした。西が四つ東が五つと競い合って、双方七つに達した。それから上はもうつける余地がないのである。
殆んど一世紀に亙って、東西引佐村は相手の八幡様の御神体を贋物だと貶して、自分の方に真物が二柱いると信じている。申合せて検分して見れば一番早いのに、それは決してやらない。