후리가나로 읽는 일본 고전
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おちょうふじん
お蝶夫人
三浦 環
三浦 環의 お蝶夫人(おちょうふじん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 123,730자 · 242화면
一九 国境の悲喜劇とモスコーの思い出
そしてお金が二万九千リラかかりました。
私はすっかりなおったので、ナポリのサンカロル劇場で「お蝶夫人」をうたいました。三月も寝ていたからどうかしらと心配しましたが、寝ていたのでお腹の中が新しくなったせいか、今までの三倍の声が出るようになり、私自身も大変嬉しかったし、マネージャーのルサルディと付添いのエリザが大変喜んでくれました。
私の長い西洋の生活で病気になったのはこの時たった一回だけでした。
一九 国境の悲喜劇とモスコーの思い出
私がソ連政府から招かれてモスコーで「お蝶夫人」を上演しましたのは一九三二年(昭和七年)十二月でした。この年の春、私は二度目の帰朝にシベリア鉄道を利用いたしましたが、ミラノから汽車でヨーロッパを通り、ソ連国境に着きましたところ、係員のロシア人が、私の荷物を調べ、毛皮のコートを九枚持っているのを見て非常に羨しがっていましたが、やがて「モスコーを幾日に発ってシベリア鉄道に乗るのか」と訊ねますから、私は五月十一日にモスコーを出発すると答えました。モスコーに着きまして、私は日本大使館に広田大使をおたずねしました。広田弘毅さんは私の夫、故三浦政太郎と一高の同級生で、私共がヨーロッパへ参りましたのも実は広田さんにすすめられ、かつ非常に骨を折って下さったという間柄なのでした。