일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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かんかんむしはうたう

かんかん虫は唄う

吉川 英治

吉川 英治의 かんかん虫は唄う(かんかんむしはうたう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 91,006자 · 182화면

아오조라 문고

「混血児か混血児でねえか、よく眼の色を見てくんな」

「だって、トムなんていう名は、日本人にはないだろう」

「詳しくいえば千坂富麿っていうんだけれど、舌が廻らねえや、トムで分るじゃねえか」

「とにかく明日出直して来なければだめだな。それにしたって、伝染病患者だから医務室で許可をするかどうか分らない」

「そんな馬鹿なことがあるかい」トム公は食ってかかった。

「自分のおっ母あに会うのに、他人が許可をするもくそもあるもんか。おら、ここからはいって行くぜ」

「そうかい、無断ではいって行くならはいって行くがいいだろう。その間に、おれは前々から刑事さんに頼まれていることをしておくからな」

と、老小使も彼といっしょに廊下へあがって、電話室の扉に手をかけながら振り向いた。黄色い歯がげらげらと笑った。

トム公は、あっと足を竦めると、突然、爆片のように素ッ飛んで小使部屋から外へ逃げ出した。そして再び、うらめしそうに、三階の病室の灯を見上げていた。どうしても、彼は母の顔が見たかった。ちょっとでも、自分の声を母に聞かせたかった。

「おっ母あ。……おっ母あ」

心のうちで叫びながら、病院のまわりを歩いていた。