후리가나로 읽는 일본 고전
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かんかんむしはうたう
かんかん虫は唄う
吉川 英治
吉川 英治의 かんかん虫は唄う(かんかんむしはうたう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 91,006자 · 182화면
埃の虹
そして彼が腰をさすって起き上がった時には、競馬場は発狂したような群衆の乱舞と絶叫とにくるまれて、濛々とほこりの煙幕がかかっていた。トムには、誰が勝ったかわからなかった。
「やっぱり、われらの島崎よ!」
「さ、あんた!」
「伯父さん」
と、あわただしく眼の前から駈け去ってゆく男女の横顔をながめて、
「あっ」
と、人蔭へからだを避けた。
それは石炭屋の高瀬理平と夫人のお槙だった。なおトムにとって、ふしぎでならないのは愚連隊の今村が高瀬の姪の奈都子と肩をならべて、やはり、あわただしく、高瀬夫妻の後について駈けて行ったことだった。
埃の虹
「おや?」
トム公は眼を皿にして、仲間の一人である今村の姿を見送った。
どうして、札つきの愚連隊の闘士が、あんな、けばけばしい、しかも俺たちの敵としている高瀬の家族なんかと、睦じげに肩をならべて競馬場を歩いているのだろうか。
その側に添ってゆく夫人のお槙は、今観覧席で足をつかまれた時に気づいたとみえて、時折トムの方をふり顧りながら、
「いやな奴! あの、いつかのチビが、後から尾いて来ることよ」
と、姪の奈都子にささやいているらしかった。