후리가나로 읽는 일본 고전
ja-reading.com
후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.
かんかんむしはうたう
かんかん虫は唄う
吉川 英治
吉川 英治의 かんかん虫は唄う(かんかんむしはうたう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 91,006자 · 182화면
と署長は無造作に顎をすくって、
「僕はまだちと用事が残っとるから、後から行く。何、トム公のことは武藤主任が何もかも知りぬいとるから、武藤君にやらすがよい」
「じゃ、署長、ご迷惑でしょうが」
と、理平が彼を客間へ迎えようとすると、さっきから、しげしげと、トム公のすがたを見入っていた千歳の女将が、そのトム公の腕をつかんで引きずり上げた巡査へ向って、ていねいに、腰をかがめた。
「あの、失礼でございますが、ちょっとお待ちくださいませんか」
署長と、高瀬とは、振り顧って、
「女将、なんじゃ?」
「はい、この子のことで、すこし……」
「おまえが、かんかん虫のトム公などに、何の用があるのか?」
「相沢町字和蘭陀横丁、千坂桐代、そう仰っしゃったように存じますが」
巡査も、妙な顔をしながら、
「はあ、それがトムの母親にあたる者で、今、どこかの施療病院にはいっとるということです」
「もういちどお確かめ下さいませんでしょうか。母親が千坂桐代――そしてトム公というその子は、本名を、富麿といいませんかしら」
「さ、それはどうですか。おい、トム。貴様の本名はトムではなくて、トミか、トミ麿か」
その巡査の顔を見ないで、トムはじっと千歳の女将のすがたをながめていた。