일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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かんかんむしはうたう

かんかん虫は唄う

吉川 英治

吉川 英治의 かんかん虫は唄う(かんかんむしはうたう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 91,006자 · 182화면

아오조라 문고

人生のなかで、およそこんな感激的なことがあろうか。トムは、それを眺めていると、からだじゅうを幸福でくすぐられるように欣しかった。果した約束に、爽快であった。

だが、その深夜の享楽は、大騒ぎは、当然監視人に発見されずにいない。トムはすぐに別室へ拉し去られた。東京の千坂家へ、大隈伯へ、また県庁の方へ、十幾日間の交渉がかわされた結果、トム公はやはり放縦だった母の血を多分にうけたトム公であって、ある年齢までは、それを厳格な監視の下におく必要があろうときまって、八丈島の最不良児感化院へ送ることになった。

月に二回、横浜を出帆する八丈丸に、トム公は監視付きで乗せられた。もう海の寒い冬だった。だがその朝は、港いッぱいに陽がさして、水蒸気が水面にあった。

「プリンス! プリンス!」

トムは左舷に立って、自分へさけぶたくさんなハンケチ女の群を見出して笑った。お光さんはその中に立って、白い手をさしあげていた。唇が届かない――トムはそう思った。――唇が届かない。

また、男たちは、男ばかりで一団になっていた。愚連隊の連中である。警官もちらほら辺りに見えるのに、二重廻しを着て、あの黒眼鏡がやはりトムを見送りに来ていた。