일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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かんかんむしはうたう

かんかん虫は唄う

吉川 英治

吉川 英治의 かんかん虫は唄う(かんかんむしはうたう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 91,006자 · 182화면

아오조라 문고

つづけさまに、電話は、生きた怪物みたいに震鈴していた。

「お槙、おまえ出ろ。あ……おまえじゃいかん、奈都子、女中になって、おまえが聞いとけ。……そしてな、今の奴じゃったら、ご主人は只今もう東京の方へお出ましになりましたと」

だが、今度かかって来たのは、港町の青楼からであった。やさしい女の声なので、奈都子は、落着いて聞くことができた。

「おじ様、千歳の女将さんよ」

「そうか、大隈の御前様はまだおいでるらしいのか」

「え。ですけれど、きょうはまた、水上警察旗相定祝賀会というのへご出席なんですって。晩には、グランドホテルで、大使館の方や知事さんなんかの晩餐会があるから、とても、きょうはお目にかかる隙がないでしょうって」

「だから、そこを頼んであるんじゃないか、あの女将も役に立たん女じゃの」

「いいえ、ですから、まだ三、四日は、ご逗留になるらしいから、よい折があったら、お電話でお知らせするというんでしょう。おじさんみたいに、半聞きで、すぐに人を価しちゃ、失礼だわ」

「分った、分った、それならば、それでいい。折角、横浜へ来た大官を、利用せずに帰しちゃつまらんからの」

「どうしておじ様は、官員様ばかりそう崇拝なさるの」