일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

ja-reading.com

후리가나가 있는 일본 고전을 온라인으로 읽으세요. JLPT 수준으로 골라 보고, 단어를 눌러 뜻을 확인하고, 문장을 번역하세요.

かんかんむしはうたう

かんかん虫は唄う

吉川 英治

吉川 英治의 かんかん虫は唄う(かんかんむしはうたう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 91,006자 · 182화면

아오조라 문고

硝子戸いッぱいに、海の色である洋館の応接は、さながら貴賓室ともいうべき、すべてが重厚な色と匂いをもって装飾されていた。七、八年前に、外務省の玄関で、一壮漢のために右足を失った大隈重信は、ぞろぞろと彼に侍く人々の先に立って、海を前に、ふかいソファの中に腰をうずめた。

「いいのう、横浜も、波止場や船渠の音が聞こえる所ではたまらんが、山手町をこえて、ここまで来ると大いに景観がちがってくる」

彼の顧みた所に、千歳の女将が、笑っていた。

「御前様、それはお皮肉ですか。何しろてまえどもなどでは、眺めといえば、波止場のマストかかんかん虫の人通りだけでございますからね」

「わはっははは、おまえの家を、けなしとるわけじゃないんであるよ。ここの眺望を賞めたまでじゃ」

「お越しにあずかりました上に、お賞めをうけて、恐縮にござります」

と、理平が、わきの椅子から、しきりと頭を下げていたが、大隈伯には、眼にはいっていないようだった。

「女将」

「ハイ」

「おまえ今、かんかん虫ということを言ったが、そのかんかん虫で思い出したことがある。なあ渡辺」

と、うしろの執事らしい男へ言った。

「は、いつぞや、船渠会社のまえをお通りになった晩でございましたな」