후리가나로 읽는 일본 고전
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かんかんむしはうたう
かんかん虫は唄う
吉川 英治
吉川 英治의 かんかん虫は唄う(かんかんむしはうたう)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 91,006자 · 182화면
その扁平な狭い所へもって来て、要りそうもない扉が付いていた。扉を締めるとそこは壁と壁との間に隠れこんだような秘密的な落着きが得られる。床にはダブル寝床がいっぱいに置かれ、仰ぐ上には、大きな真鍮の歯車だの油穴のあいている鉄板だの振子だのが、機関室の一部みたいに組みあわされて、その機械の間に、二個の丸い窓があった。いうまでもなく、ここは四階の時計塔の時計の心臓であった。丸い窓はその字板を切りぬいている鍵穴である。
お光さんは一週間に一度ずつは、この時計塔の裏に登って、柳田老人の自由意志の下に、そむくことのできない義務を買われていた。ベッドはすぐに事もなげな二人のためのものになり、壁の字板の鍵穴からは、煙草の煙が紫いろに夕方の外気へながれて出た。
「あ。……忘れた」
と、老人はぴくりと体を起しかけた。
「なにを」
「今の写真を持って来て、ここで、二人してゆっくり見るんだったに」
「いいわ、あんなもの、持って来なくっても。……それとも私の魅力は、あんな物以下なのかしら」
「そ、そんなことは、ないがね」
「じゃ、こうしていらっしゃいよ。あの写真のようになれというならば、私、どんなポーズにでもなって見せるわ。