후리가나로 읽는 일본 고전
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ぐうたらどうちゅうき
ぐうたら道中記
佐々木 邦
佐々木 邦의 ぐうたら道中記(ぐうたらどうちゅうき)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 164,113자 · 332화면
祇園の洲には官軍戦没者の墓地がある。それを態弔いに行ったのではなかったが、結果は要するにそんなことに帰着した。折から日盛りになったので傍の海岸の草原で休んだ限り、もう前進が厭になってしまった。
「桜島が大きくなったね」
とお父さんは寝転んだまゝ仰いだ。
「近くなったのさ。溶岩が真黒に見える。しかし悪い景色じゃないね」
と団さんが言った。
「これ以上の眺望はないだろうね。殿様の庭なんか最早何うでも宜い」
と三輪さんも腰を据えた。何処へ行っても桜島が問題になる。
「この真正面にお台場見たいな青草の島があるでしょう? あれを袴腰といいます」
と小林さんが紹介した。
「袴腰? 成程、袴腰に似ていますね」
とお父さんが言うと、
「巧い名前ですわね。真正に袴腰ですわ」
と田鶴子さんも感歎した。
「開聞ヶ岳も此処から見える筈ですが……」
と小林さんは中立ちになって、
「あれですよ。富士に似ているでしょう? 薩摩富士と申します」
「贋物だね?」
と団さんが言った。
「真物ですよ」
「富士の贋物だろう?」
「それは然うさ。日本アルプスの類さ」
「日本アルプス、薩摩富士、肥後西郷なんてのは人間の泥棒根性を能く現している」