후리가나로 읽는 일본 고전
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さんあくにんものがたり
三悪人物語
山本 周五郎
山本 周五郎의 三悪人物語(さんあくにんものがたり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 28,990자 · 58화면
十一
「なんとおっしゃいます」成助は眼をむいた、
「もう取引をなすった、あの、あなたが――」
十一
厖大なる蔵匿物資を商人どもから召し上げ、横へ流して巨利を占めようという計劃は、蓑賀殿と持木成助と来六屋出平の三者合議によるものだった。もっとも成助は成助で、ひそかに自分が独占するはずだったが、その先を蓑賀殿に越されたと知っては驚かざるをえない。だが――さよう、結果がこうなってみれば、へっ、成助としてはいささかも敵意は持たない、敵意どころか今や蓑賀殿は彼にとっての「鴨」であった。
「それはどうも」成助は同情の太息をつき、暗然と眼をつむった、「――なにしろ莫大な量の物資ですからな、たとえ内金を返したところで、商人は決して取引解消には応じますまい」
「やむをえなければ法定備蓄の分を吐き出させよう、米だけは肥後と庄内から間もなく着く」
「あれ、……まだ御存じないのですか」成助は口をあけた、「けさ早く浜へ知らせがありましたが、肥後の船も庄内も難破したそうです」
「な、な、なん、なんだと」
蓑賀殿が身ぶるいをなされたとき、奉行役所から池名勘兵衛がとんで来た。成助の言葉を証明するために、すなわち「片方は豊後水道、片方は明石沖で、両船ともきれいさっぱり沈没した」