후리가나로 읽는 일본 고전
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さんあくにんものがたり
三悪人物語
山本 周五郎
山本 周五郎의 三悪人物語(さんあくにんものがたり)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 28,990자 · 58화면
――役所では佐貝奉行たる笠間六郎兵衛が病中なので、筆頭与力の蓑賀参蔵が責任者として応接に当たった。監察使は幕府の尽印のあるたしかな「監察命令書」を示し、自分は玉村八百之丞であると名乗った。蓑賀は役人たちを紹介し、旅の無事を祝ってから、すぐに広間へと案内した。
広間には饗応の支度が出来ていた。なにより盛りつぶしである、酔わせて食わせて艶色を与えて金を握らせる、これが監察使に対する不変の礼儀であり、唯一にして欠くべからざる作法である。「粗略ではござるがまずお寛ろぎください」蓑賀殿は玉村使節を上座に請じて云った、「当市は治安経済民生すべて申し分がなく、民は鼓腹して泰平を謳歌しております。その状まさに楽土天国とも申すべく、われら牧民たる者も満足恐悦に耐えぬしだいです、ま、どうぞお平らに、されば――御監察の要はいささかもこれなく、これ膳部を差し上げ申せ、――ただゆるゆる御滞在あって、お心まかせに御保養ご休息を願いまする」
「ははあ、佐貝は楽土天国ですかな」使節は盃を取られた、「私はまるで違う評判を聞いて来たが、いやそれは結構――」
使節は酒をひと口すすられたが、すぐ苦い顔をして盃をおいた。