일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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けんなんじょなん

剣難女難

吉川 英治

吉川 英治의 剣難女難(けんなんじょなん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 243,807자 · 482화면

아오조라 문고

吾から玄蕃の返り新参を推挙して、松平家に対する太守丹後守の横意地を煽った溝口伊予は、一時の驚愕が過ぎると同時に、次にはこの処置と殿へのご前態をどうしていいかに迷い出した。

殊に、その下手人まで取逃がしたとあっては丹後守の機嫌斜めなること明らかだ。

「それッ、一刻も早く手分けを致して曲者を探し出せ」

彼は、自己の危急存亡であるように騒ぎ出した。

提灯の火は邸内の藪畳から植込の中まで潜り、六尺棒は御殿の床下まで叩き廻った。そして、いよいよ曲者は高塀を躍り越えて、屋敷の外へ逃げ出したということが明白になるや、溝口伊予自身も騎馬立ちとなって、数名の家中とともに、辻々の番所を駈け巡り、生首を抱えた曲者を見かけなかったか否かを片っ端から詮議しだした。

仄かに夜があけかけて来た頃には、小雨もやんで、朝焼けの雲が品川沖に流れて見えた。

ちょうど、溝口伊予や七、八名の騎馬侍が、山手を下って芝の辺りへかかって来ると、まだ人通りもない町並に、一軒の酒屋が戸を開けていた。――酒屋の者は、物々しい馬蹄の音を聞くと慌てて戸を締めようとする風なので一同は、それッとばかり馬から降りて店の中へ雪崩れ込んだ。