후리가나로 읽는 일본 고전
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けんなんじょなん
剣難女難
吉川 英治
吉川 英治의 剣難女難(けんなんじょなん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.
N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 243,807자 · 482화면
「は……はい、これはどなたか有難うございます」
「お顔の色ももう大丈夫、どうか気を大きくご養生なせえまし。ここは湧井郷で、わっしは由良の伝吉という者、昨日の朝乾分の奴が、鷺ヶ淵から貴方をお救い申して来たのでごぜえます――見れば柳端の先生のご舎弟、わっしあびっくり致しやした。これには深いご様子もごぜえましょうが、何より体を癒すのが第一、その上で及ばずながらとっくりとご相談対手になりやしょう」
「……忝けのうござる……」
新九郎は、千浪のことがちょっとでも知りたかったが、胸につかえて、云い出せなかった。
体は日に増して恢復して行ったが、心の苦悶は肉体と反対に日夜、慚愧の牛頭馬頭に苛責られた。殊に千浪の死骸さえ分らないと聞いた時、彼は、舌を噛もうとさえ思ったが、その時、率然と、新九郎の耳底から、生ける恋人の顔がよみがえって来た。
(女の一心さえ恋を遂げます。男の一念で成就せぬことがありましょうか、何故あなたは不具になった兄上に代って一度でも鐘巻自斎を打ち込み、松平の名誉を上げ、福知山の人々の悲憤を晴らしておやりにならぬのです! それが腰抜け武士、臆病侍と、世間の嘲笑の的になってるあなたをも、一番生かす道ではありませんか)