일본어 읽기 연습

후리가나로 읽는 일본 고전

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おおおかえちぜん

大岡越前

吉川 英治

吉川 英治의 大岡越前(おおおかえちぜん)을 후리가나와 함께 일본어로 읽으세요. JLPT N2. 단어를 누르면 뜻이 나옵니다.

N2 · 고급 · 신자체·신가나 · 218,436자 · 437화면

아오조라 문고

(ああ、それも、今はわが身に)

おそらく、彼は、多感であったろう。表面、淡々と、平常の罪人に接するときのように、裃、袴を着けて、用部屋に身支度はしていたが、それだけに容易ならない自制心を努力していたにちがいない。

「お奉行。……お白洲の用意はすべて調いましたが」

小林勘蔵の声である。外から告げて、奉行の出るのを、廊下で待っているらしい。

「いま、参る」

越前守は、すぐ吟味所の方へ歩いた。うしろから、勘蔵が、書類を抱えて、尾いて来るのを意識しながら――。

夜に入って一応、諸所の役部屋も退け、人も灯の数も減って、寂として暗かった奉行所も、今し方――山本左右太がお袖を曳いてここの門内へ入ってから、

(すわ、最後の時が来た――)という空気が、人々の跫音や、深夜の灯にも色めき出して、江戸市中は何も知らずに眠り落ちていた頃だが、この南町奉行所の内だけは、空前な緊張を呈していた。

事件の解決までは私邸に帰るまいと、奉行がずっと役宅に起居していたので、補佐の与力や下役たちも、大半は交代制をとって、泊っていた。

白洲には、はや燭台が燈され、正面の奉行の席、左に、書記の机、また目安方、吟味与力などの着座が見える。